今回の出張ではお客さんの彼女のただれた尻を10回くらいフーフー
して上げました。零細フリーランスは、次の仕事に繋がると思ったら、
体は売らないにしても、プライドはバーゲンセールで売り払います。
で、根本的な仕事よりもサービスし過ぎで、まずまずの成功を収めた
出張が終わり、ワザと家に帰らず京都で一泊して来ました。
夜8時、宿泊先から目と鼻の先に有る3条大橋の上に立って、河原に
ウマそうな男が落ちていないか物色。何匹かウマそうな学生風が居るけど
まだ時間が早く、みんな大して泥酔していないので誘拐拉致作戦は
あえなく中止。
そう言えば20歳の頃、この橋の上でヤンキー満載のシャコタンの車に
ナンパされたっけ…。遥か遠い昔の記憶が蘇って来た。
兎に角、日曜日の朝6時に3条大橋の上を歩いていた。今になって
しまえばホスト遊びの帰りなのか、クラブ帰りなのか、ホステス友達の
家に寄った帰りなのか、思い出せないけど、夏の日曜日の朝6時に
3条大橋の上を一人歩いていたら、シャコタンスカイライン
が
私の横にピッタリ着いて来た。
「送ってくよー
wwww」窓から顔を出したのは異常にテンション高い
ヤンキーども。どれも歯が抜けてたり、目の焦点が合ってなさそうだったり
手にアンパン持ってたりと私の5流大学にも居ない人種ばかり。
誰がお前らの車なんかに乗るか。どうせ滋賀県の県境の山に連れて行って
輪姦すんだろうが
ガン無視して20m歩いたら、とうとう車から1人
金髪野郎が下りて来た。「ねーねー、遊びに行こうよー。」ぺっ
誰がお前みたいなやつと遊びになんか…行く
行く
行くー
良く見たら、凄くカッコ可愛い
が、私が遊びたいのは当然コイツだけ。「アンタ、私の彼氏にして
あげるからあの友達全部と絶交しなさいよ。」3条大橋のたもとで
金髪野郎を即捕獲。当時Gカップに膨らんでいた胸で金髪野郎を
シャコタンスカイラインの方向へグイグイと押し出して、挑発させる。
車の中のヤンキー共は私が車に乗り込むのを今か今かと待ち受けているが
「俺、彼女と付き合うことになったからー。じゃあなー。」
と金髪野郎はあっさり友達を裏切って、私を選ぶ。
ヤンキー達ガッカリした顔で川端通を北上して行った。
金髪野郎は22歳。家は京都郊外。タクシー代払うんなら、
遊びに行って上げる。と高飛車な事を言ったらウホウホでタクシーを
捕まえて、やつの家へ。
結構田舎なつくりの家に入るとすんげえ汚い!けど、こんな金髪
イケメン独占出来るなら、別に気にしない。更に汚い彼の部屋で、
ラブラブな
ことをした後、仲良く寝る。昼に目が覚めた時、
金髪イケメンがUFO焼きそばを台所で作って持って来てくれた。
食べた後、お風呂を借りた時に、この家の中がとてつもなく寂しい
空気で満ちているなあと気が付いた。風呂から戻って、そのことを
言ったら中学生の時にお母さんが死んだ、と金髪が答えた。
私が悲しそうな顔になったのを払拭する為か、「俺、カブトムシ
卵から飼ってるんだ。」と金髪がカブトムシを出して来た。
だからエロイ事抜きで、金髪とカブトムシで遊んでいると私の
ハシャギ声が大き過ぎたらしい。「M男(名前忘れた)、誰か来てるの
かい?」と父親の声が奥の部屋からして来た。もの凄く弱々しい声。
まだ人生経験の無い20歳の私でも直ぐ分かった。この父親、病気じゃない?
それもかなり深刻な…。「済みません、カブトムシ見せて貰ったら
帰ります。」慌てて服を着替えて、外に飛び出す。見送りなのか、
引き止めなのか一緒に家の外へ出て来た金髪に「アンタ、お父さんが
喜ぶこと早くしなさいよ。本当に親孝行してよ。」とウザそうな顔を
して私を見ている金髪に一言残して、やって来たタクシーに飛び乗って
京都へ帰る。ああ~、名前も電話番号も聞いてないよ~
その後、この彼とは2年後の沖縄で偶然再会。私の予感は的中し、あの後
直ぐにお父さんが亡くなり、23歳にして天涯孤独になったそうだ。
可哀想で堪らなかったが、その時にはお互いに相手がいてどうにもならず。
名前も電話番号も知らない、あの金髪君も今では37歳。
今頃どうしてるんだろう。暖かい家庭を持っていて欲しい
それから、金髪君とカブトムシで遊んで以来、数年に一度は
私の胸の谷間にカブトムシの幼虫が挟まっていることがある。
亡くなった金髪君の父親が未だに息子を案じて、私に祟っているん
だろうか。今年の夏もカブトムシの幼虫を挟んで死なさないように
気を付けたい。