S女：ワルプルギスナイト

　先日、友達の弟が福井県から大阪に出て来た。
旅行中だった彼のお兄さんと去年の３月に知り合って、
その時に俺、３４歳だけどトライアスロンに挑戦する！
と言う夢を聞かせて貰っていた。
その後のメールで体重90kgを70kgまでトレーニングで落としたと
報告もあり、頑張ってるなあーと応援してた。エロイ感情抜きで。
（ブヨッた体より締まった体の方が美味そうだし）

　で、今度はその弟さんが旅行で大阪に来る、と言うことで
お兄さんの近況なども聞きたくて会いに行った。

　弟、お兄さんよりイケメン32歳卯年。
　
　京都祇園のホステス時代、オッサン客から
「卯年の男が一番スケベじゃ。」と教わっていたので、男が卯年と
分かるとどうしても私はソワソワする。しかし、卯年は気が弱いとか
繊細とも言われていて、この弟も…。

　話をして行くうちに、どれだけ自分がお兄さんに劣っているか、
どんくさいか、女にモテないか…と兄弟の比較が始まり、ついには
スタバで泣き出したそれもしゃくりあげて

　周りからは「え？こんなおばはんに振られてこのイケメン泣いてるの？」
と言うような好奇の視線が飛んで来る。悪かったわね！

　話を聞いてる振りしつつ脳内でこの弟とのエロ妄想してた私も悪いが、
ここまで心が弱すぎるのは…それに食うならやっぱりマッチョな
お兄さん、と言う事もあり、
「はい。」と優しくハンカチじゃなくて生理用ナプキンを出して
ムードをぶち壊す。　

　しかし、やっぱり感情をさらけ出した女には、こう言う人は更に
体もさらけ出したいようで「ホテルをまだ取ってないんですが
何もしませんから今夜は天王寺裏のラブホ泊まりませんか。」と
持ちかけて来た。こう言う所だけなぜか粘り強い弟。それを仕事に
行かせよ…。仕方ないので天王寺の裏の更に奥のジャンジャン横町
外れまで連れて行き、タチンボのお姉さん（おばあさん？）の居そうな
所に捨てて来ました。

　やっぱり男は顔じゃない。重要なのはコレ、マッチョ
　パリの彼のように…

　今、パリ行きの準備を進めています